top of page

I am a title 03

 保健医療学部コーチング論を履修してくださった皆さん、こんにちは。今期、皆さんの授業を担当する伊藤雅充です。半期12回ですが、どうぞよろしくお願いします。 ​  2020年4月13日から24日までの平日10日間に渡り、日本体育大学コーチングエクセレンスセンター(CCE)が実施した日体大ONLINEコーチングリレーセミナーに参加してくれた学生さんは、すでに私のことを知ってくれていると思います。CCEのセンター長をしていることもあり、10日間ずっとナビゲーターを務めさせて頂きました。このセミナーを見逃したという方は、今からでも遅くないので、ぜひ視聴してみてください。このサイトのメニューを見ていただければ、「NCCEウェビナー」が見つかります。そこをクリックしてパスワードを入力してご覧ください。パスワードはセキュリティ上、ここで書くことはできませんので、n-pass、あるいはMicrosoft Teamsでお知らせするようにします。Teamsにログインすれば、日体大の学生と教職員は誰でもMicrosoft Streamで見られる設定にしてあります。(TeamsとかStreamとはなんだ?と思っている皆さん、他の授業でもこれらを活用するものがあると思います。この授業でも使いますので、徐々に覚えていきましょう。)  最初の授業ですので、私の自己紹介をしておきたいと思います。私は1971年に愛媛県で生まれました。小学校5年生のときにテレビで観たバレーボールに魅せられ、大学卒業までずっとバレーボールをしていました。大学は愛媛県松山市にある愛媛大学に通いました。学部は教育学部で中学校教員養成課程保健体育専攻というところでした。もともとは保健体育の教員になりたいと思って、地元に強いと言われた地方の国立大学に進学したわけですが、今思うと、私が教員を目指した理由は、保健体育の授業をしたいというよりも、バレーボールのコーチングをしたいというモチベーションからだったと思います。もちろん保健体育科は好きでしたが。  特に何の変哲も無い学生生活を送っていましたが、学部生2年生が終わる時に1年間の私費留学をすることに決め、両親に支援してもらってロンドンで英語の勉強をする機会を得ました。そこでの経験が、私の人生を大きく変えたと認識しています。もし興味があれば、直接聞いてください。コーチングには、その人の人生観がとても大きく影響しますので、私がどこでどのような経験をして、何を考えるようになったのかを知ることが、これから皆さんが学ぶコーチング学を理解する上で手助けになるかもしません。   1年間の留学を終えて帰国し、さっそく授業に戻ったわけですが、春休みに行われたスポーツバイオメカニクスの集中講義が復帰最初の授業でした。この集中授業は、東京大学の福永哲夫先生が非常勤講師として担当してくださいました。机について話を聞くだけの授業ではなく、実験機材を東京から持って来て、走ったり投げたりしながら、データをとって分析してみんなで議論し、最後にレポートを書くということを経験させて頂きました。この経験も私にとってとてもショッキングで、大学院進学の意思をその場で表明するほどのインパクトでした。そしてその後、東京大学の福永先生に師事することになりました。  当時、東京大学大学院で研究をしつつも、学部生時代に始めたバレーボールアナリストとしての活動も並行して行っていました。とにかく現場が好きだったということもあります。結局、アナリストとしての活動もずっと続け、最後は2004年のアテネオリンピック全日本女子チームの一員として携わらせていただきました。 ​ 大学院生の時にはバイオメカニクス研究を中心に行っていましたが、縁あって、日本体育大学大学院が博士課程を設立するに際して、専任助手として採用していただくことができました。現場が大好きだった私にとって、これ以上ないという就職先だったわけです。そして、徐々に現場で役立つ研究をと、研究・教育活動を進めていくうちに、自然とコーチング学を専門とするように移行していき、今に至っています。 ​  さて、それでは早速授業に入っていきましょう。  まず、保健医療学部コーチング論はどのようなことをする授業なのかを説明します。本来であれば15回で実施する内容を少しコンパクトにして12回にしてあります。コンパクトになってはいるものの、n-passで紹介されているシラバスに記載してある内容と、実際に扱っていく内容に大きな差はありません。ただし、直接対面で授業展開できないために、到達目標を少し修正せざるを得ない部分もあります。 ​ 【授業科目の概要・到達目標】  コーチングの知識やスキル(特に対他者の知識とスキル、対自己の知識とスキル)は保健医療に携わる専門家としての実践力を高めることに役立つと考えられる。本授業では、コーチング学領域において得られた科学的知見を基盤にしたコーチングについて学修していく。本授業を終えるとき、受講生は、 コーチングの本質について自らの意見を明確に述べられること、 対象者の文脈を考慮した適切なコーチング計画が立案でき、その運営に必要な基礎的コミュニケーション力を身につけている、 柔軟な思考によって多種多様なコーチング文脈に対応するプランを立てられること、 自らの学び計画が立てられること、 が期待される。  さて、到達目標についての理解度はどの程度でしょうか。毎回、出席確認のための課題提出をしていただきますが、今日はこれについてのクイズもありますので、よくチェックしておいてください。では次に、授業方法のチェックをしましょう。ここは、通常とは異なるので、注意深く読んでください。 ​ 【授業方法】 コーチングは「知ること」に加え「できる」ことが重要となる。そのため、本来であれば、ケーススタディやグループディスカッションなど多くのアクティブ・ラーニングによる学習を取り入れて、スキルの獲得を目指すのだが、現在の状況を踏まえ、「知ること」の水準を上げられるようなものに実施方法を変更して授業展開する。 対面授業ができないため、今期のコーチング論についてはn-passを基軸にしつつも、本学学生および教職員の全員が既にアカウントを有しているMicrosoft Teamsを使って授業展開していく。また、双方向ビデオ会議システムとしてzoomを使うこともある。 ウェブテキストを使って自己ペースで学習を進め、学習終了後、毎回課題を提出する。各回のウェブテキストは当該授業時間の1週間前にn-pass上およびTeams上で公開するので、授業が設定されている毎週月曜日4限終了時までに学習し、課題を提出すること。課題の提出期限は、その授業が行われた週の翌週の授業開始前(15:19)までとする。この課題提出をもって当該授業の出席とみなす。 担当教員は、授業時間が設定されている時間帯(月曜日15:20〜16:50)に、n-passのQ&A、クラスフォーラム、Teamsのチャットへの対応をするとともに、Teamsの映像通話で質問を受け付ける。映像通話での質疑応答の時間は15:50〜16:20までの30分間とする。それ以外の時間には原則として対応できないので注意すること。 通常の対面式授業であれば可能なロールプレイやマイクロコーチングが今回は実践できないため、頭で理解したことをスキルとして発揮できるように、安全・健康が確保される範囲で、学んだ内容を実践してみることを求める場合がある。 ​  少々複雑にみえるかもしれませんが、一度やってみると、それほど難しいことではないことが分かると思います。ただ、他の授業も並行して受講していますので、授業毎のやり方の違いに戸惑うかもしれませんね。混乱をしないためにも、できれば皆さん、Microsoft Teamsを活用するようにしてください。私からも「今、○○するときですよ」のようにリマインドしていきたいと思っています。また、システムの性格上、Teamsのほうが私からの回答が早いと思われます。おそらく、n-passでこの授業の質問をチェックするのは授業時間内が主だと思いますが、Teamsのほうはそれ以外の時間にも私の目に付くことが多いと思われます。  また、コーチングに関する映像の視聴をお願いすることがあります。ウェブテキスト内にYouTube動画などを貼り付けていたり、Microsoft StreamをTeams内で視聴してもらったりすることがあります。参考資料としても映像を紹介することがあります。接続環境によっては映像の視聴が極めて困難である場合もあると思いますので、映像については絶対的な教材という設定にはしません。あくまでも補助的な手段として捉えてください。  それでは、授業で扱う内容についてみてみましょう。 ​ 【展開】 保健医療とコーチング スポーツコーチングの今日的課題 スポーツコーチングの倫理的考察 安全なスポーツ環境を整える+競技力向上に向けた環境を整える 年間計画を立案する  目的が明確な練習メニューを組む コーチングセッションの運営 言葉の力を磨く 聴く力と観る力を磨く ハイパフォーマンスコーチング 多種多様なコーチング文脈に対応する(性別、年齢、個人と集団スポーツ、障がい者スポーツ) コーチとしての学び  ここに示した1〜12回の授業のうち、1〜4回は思考が中心となるものですが、5〜9回までは実際にいろいろやってみるタスクが入ってきます。年間計画の立案や練習メニュー立案は、実際にエクセルシートに書き込んでいってもらったりする予定です。言葉の力、聴く力、観る力についても、可能な範囲で実践をお願いすると思います。たとえば、家族の話をよく聴くといったように。そして10〜12回はまた思考が中心となると思います。  ここで、皆さんにちょっと考えてみてもらいたいことがあります(課題でも書いてもらいます)。皆さんが学んでいる保健医療とコーチングの関係性について、皆さんなりに考えてみてください。これからコーチング論について学んでいくことになりますので、コーチングに関する理解が深まるにつれて、今の認識とは違った認識を持つようになるかもしれません。まず、現時点でどのようなイメージを持っているのかを表現してもらいたいと思います。 ​  次に成績評価についてみておきます。新しいシラバスでは、次のように設定します。 ​ 【成績の評価方法・基準内容】 毎回の課題提出をもって出席とみなし、出席回数が全体の3分の2以上ない場合は成績評価の対象とならない。 成績評価は各回の課題の評価(60%)、最終課題(レポート)の評価(40%)で行う。 ​  各回の課題が全部で12回ありますので、成績を100点満点で考えれば、毎回の課題が5点ずつになります。提出すれば5点という意味ではなく、もちろん内容も踏まえて最高5点で評価がされます。最終課題のレポートは、キーワードと最低文字数を設定したものとなる予定です。テーマは皆さんがこの授業を通して学んだことをまとめるものになるでしょう。 ​  今日の授業はあと少しです。頑張りましょう。  次に示す「予習復習の内容」にもあるように、コーチングは知っているだけではなく、実際にできることが重要です。今回の授業で「知った」ことを、この期間でも安全・健康が確保される中で、できることは挑戦してもらいたいと思います。そして、社会的距離をとることが解除される時期になれば、より積極的にコーチング論で学んだことを試してもらいたいと思います。   【準備学習(予習復習の内容)】 授業で学んだことを可能な範囲で実践し、「知る」から「できる」にむけて挑戦をすること。 【受講生に対するメッセージ】 コーチング学で得られる知識やスキルは、スポーツの指導にとどまらず、学生生活においても役立てることができ、皆さんの人生をより豊かにしてくれるものと思います。楽しく真剣に全員でよりよいコーチングについて考えましょう。担当教員はあくまでも受講生の皆さんの主体的な学びを支援するファシリテーターです。 ​  学びの主体は皆さんです。私が教えるから皆さんが学ぶのではありません。私が教えても、皆さんが学んでいなければ、私は「教えた」とは言えません。自分自身の学びに責任をもって取り組みましょう。  最後に教科書というわけではありませんが、参考文献を紹介しておきます。興味があればぜひ日本スポーツ協会の指導者資格などの取得も考えてみてください。 ​ 【参考文献等】 日本スポーツ協会(2019)「リファレンスブック」 日本スポーツ協会ウェブサイトから直接購入(リンクしてあるのでクリックしてみてください) 日本コーチング学会編(2017) 「コーチング学への招待」 大修館書店 ISBN: 9784469268195 (Amazonへのリンクはここ) ​  それではこれからよろしくお願いします。

I am a title 03
bottom of page